運搬の自動化を実現!搬送ロボットの種類と各メーカーの特徴

製造業界では、労働力不足や作業効率向上の必要性から、運搬の自動化が急速に進んでいます。その中でもAGV(自動誘導車)やAMR(自律移動ロボット)は、物流や工場内搬送の自動化を実現するための中心的な技術です。本記事では、AGVとAMRの特徴や、各メーカーの提供する搬送ロボットについてご紹介します。
目次
1. AGVとAMRの違い
AGV(Automated Guided Vehicle)は、事前に設定された経路に沿って物品を搬送する車両です。磁気テープやレーザー誘導など、外部の誘導装置を頼りに走行するため、比較的単純な搬送作業に適しています。一方、AMR(Autonomous Mobile Robot)は、センサーやAI技術を活用して周囲の状況を把握し、障害物を回避しながら自律的に移動できます。柔軟な動きが可能なため、工場内の複雑な環境や予測不能な状況にも対応できるのが特徴です。
2. AGVの特徴と利用シーン
AGVは長い歴史があり、工場内の物流を効率化するために広く使われています。以下に、AGVの主な特徴と利用シーンをまとめます。
- 特徴: 既存の工場レイアウトに合わせたルートを設定し、安定した搬送が可能。
- 利用シーン: 生産ラインと倉庫間の定期的な搬送や、大量の部品や製品の移動に最適。
代表的なメーカー: 日本では、トヨタL&FやダイフクがAGV市場で大きなシェアを持っています。これらのメーカーは、既存の工場レイアウトに適応できる柔軟なAGVを提供しており、導入が比較的容易です。
3. AMRの特徴と利用シーン
AMRは、AGVに比べて新しい技術ですが、柔軟性が求められる現代の工場において急速に普及しています。以下はAMRの主な特徴と利用シーンです。
- 特徴: 自律的な移動が可能で、障害物を回避しながら作業を進める。AIやセンサー技術を活用することで、工場内の複雑な環境にも対応可能。
- 利用シーン: 作業員が多く動き回る環境や、頻繁にレイアウトが変更される工場における搬送作業に最適。
代表的なメーカー: シンテックホズミや、オムロンの「LDシリーズ」などがAMR市場で注目されています。特にオムロンは、独自のAI技術を活用した高度な自律走行が可能なAMRを開発しており、多様なニーズに応えています。
4. 各メーカーの特徴とポイント
以下に、日本国内で展開されている主要なAGV・AMRメーカーの特徴を簡単に紹介します。
ダイフク(AGV・AMR)
ダイフクは物流自動化分野での豊富な経験を活かし、高精度な搬送を実現するAGVとAMRを提供しています。独自のレーザー誘導技術を搭載し、大規模な物流センターや工場内搬送で効率的なソリューションを提供します。
愛知機械テクノシステム(AGV)
愛知機械テクノシステムは、コンパクトかつ高性能なAGVを展開しており、狭い工場内でもスムーズな搬送が可能です。また、既存の設備やレイアウトに柔軟に対応できる点が評価されています。
シンテックホズミ(AGV・AMR)
シンテックホズミは、工場内物流向けのAGVやAMRで高い市場シェアを誇ります。特に、車体部品製造ラインでの高精度搬送を実現する製品が注目されています。
SHARP(AMR)
SHARPは、最先端のセンサー技術を活用したAMRを展開しています。特に、複雑な工場環境や多品種少量生産に対応した柔軟性のある製品が特徴です。
日本電産シンポ(AGV)
日本電産シンポのAGVは、高いエネルギー効率と耐久性を持ち、長時間稼働が可能な設計が強みです。大規模な工場や物流拠点での利用に適しています。
ヘッズ(AGV・AMR)
ヘッズは、仕様に応じた特注対応が可能なAMRを展開しており、ユーザーの多様なニーズに柔軟に対応できる点が強みです。また、設計から製造まで一貫して行う体制を持ち、効率的な導入支援を提供しています。これにより、工場や物流拠点の搬送効率を最大化するカスタマイズが実現可能です。
オムロン(AMR)
オムロンは、AIとセンサー技術を駆使した「LDシリーズ」などのAMRを提供しています。工場内の複雑な環境でも自律的な搬送が可能で、障害物回避能力が高い点が特徴です。
トヨタL&F(AGV・AMR)
トヨタL&Fは、革新的なAGV「キーカート」を提供しており、コンパクト設計ながら高い搬送能力を誇ります。磁気テープやQRコードによる誘導に対応し、簡単な導入で工場や倉庫内の搬送自動化を実現します。また、汎用性の高い設計により、多様なレイアウトに適応可能で、搬送効率を向上させます。
村田機械(AGV)
村田機械は、精密搬送に特化したAGVを展開しており、電子部品や半導体製造ラインで活躍しています。カスタマイズ性が高く、多様なニーズに対応可能です。
日本車両製造(AGV)
日本車両製造のAGVは、大型製品の搬送に適した設計が特徴です。高負荷対応の搬送車両で、造船や重工業分野でも活躍しています。
明電舎(AGV・AMR)
明電舎は、可搬重量のラインナップが豊富な点が特徴で、小型モデルから大型モデルまで幅広いニーズに対応可能です。特に、大型設備や重量物の搬送が求められる工場や物流現場で活躍するモデルが揃っています。また、高い安全性能と信頼性を兼ね備え、安定した運用を支援します。
各メーカーの製品は、それぞれ異なる特徴と強みを持っており、工場のニーズや環境に応じた最適な選定が重要です。
5. 搬送ロボットの選定ポイント
AGVとAMRのどちらを導入するかは、工場のニーズや環境によって異なります。以下は、選定時に考慮すべきポイントです。
- 搬送ルートの複雑さ: 単純な搬送であればAGVが適しており、柔軟性が求められる場合はAMRが有効です。
- 予算と導入コスト: AGVは比較的コストが抑えられることが多い一方で、AMRは導入コストが高めですが、長期的には効率を向上させる可能性があります。
- 環境の変化: 工場レイアウトが頻繁に変わる場合や、障害物が多い環境では、AMRが優れたパフォーマンスを発揮します。
6.搬送ロボットの導入なら三機にお任せ!
ROBO PRIDEを運営する株式会社三機は、AGVやAMRを活用した搬送システムの構築で豊富な実績を持つエンジニアリング企業です。
現場環境やニーズに応じて、各メーカーの強みを活かした最適な提案を実現。設計から導入、アフターサポートまで一貫対応で、効率的かつ信頼性の高い搬送システムを提供します。
AGVやAMRの導入を検討する際は、三機までお気軽にお問い合わせください。
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