搬送ロボットの価格について徹底解説!価格に影響を与える要因とは?

AGVやAMRのような搬送ロボットは、製造業を始めとしたさまざまな業界で製品や部品の搬送に利用されています。これらのロボットは機能やサイズによって価格が様々です。この記事では、搬送ロボットの価格に影響を与える要因と、価格と機能の関係性を解説します。
目次
搬送ロボットの価格と特徴
AGV(無人搬送車)
AGVは、レールや線に基づいた制御を行うため、AMRと比べると機能が抑えられている事が多く、価格も低めに設定されています。広い通路が確保できるのであれば、AGVを導入することで、作業効率アップや人手不足の軽減が期待できます。
AMR(自律走行搬送ロボット)
AMRはセンサーやカメラで得た情報を瞬時に計算し、自律的に走行することができる搬送ロボットです。障害物を検知して回避することや、ロボットが経路を生成して走行することができ、柔軟な運用が可能ですが、それらが価格に反映されることが多いです。


価格に影響を与える要因
1. 機能とスペック
AGVなどの、主に線形のレールや磁力ガイドに基づいて、固定ルートを移動する搬送ロボットは複雑な制御が必要ないので、価格も低めに設定される事が多いです。一方、AMRのような精度の高いセンサーやAIを搭載していたり、自律走行が出来るような複雑な制御の搬送ロボットは価格が高くなる傾向にあります。
2. 移動可能な重量やサイズ
搬送できる重量や、ロボット本体のサイズが大きくなるほど、価格が高くなる傾向にあります。重い製品を搬送するためには高強度なシャシーや強いボデイが必要となり、価格が上昇します。
3. 自動化の度合い
同じメーカーの搬送ロボットでも、センサーの数やAIの有無により、出来ることに違いがあります。より高度で自律性の高い移動や、高い停止精度があれば、人が介入することなく搬送ロボットのみで作業できますが、このような技術的要素も、価格の高さに直接繋がります。
4. 搬送方式の違い
同じサイズや可搬重量がある搬送ロボットでも、搬送方式の種類によって価格が変わってきます。直接製品をロボットの上に載せる以外にも、かご台車やパレットを牽引する方式のものや、リフトのようにパレットや棚の下に入り、それらを持ち上げて搬送する方式もあります。
価格と可搬重量の関係
以下の表は、価格と可搬重量の関係性を簡単に表したものです。可搬重量が増えるにつれて価格が高くなることが分かります。
移動可能重量 (kg) | 価格の相場 (万円) |
100 | 300–500 |
500 | 600–800 |
1000 | 900–1200 |
まとめ
AGVとAMRの価格は、機能や技術的要素、サイズなどにより大きく変化します。導入の際には、搬送ロボットの特徴を理解し、用途に合わせたものを選択することが重要です。可搬重量やサイズなど、搬送するものと使用環境を充分に検討した上で、適切なロボットを選択しましょう。
当社では、お客様の使用環境や用途をヒヤリングし、様々な搬送ロボットのご提案が可能です。お気軽にお問い合わせください。
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